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大学院

アメリカの大学院(Graduate Program/ Grad School)は現在、1,700校以上あると言われ、実践的なカリキュラムを提供していることで有名です。大学院には通常1~2年ほどかかる修士課程(Master’s Program)と、2~6年ほどかかる博士課程(Doctoral Program)の2つがあります。

日本では大学院への進学はあまり浸透していないため、進学率は10%にも満たないと言われていますが、アメリカでは大学全体の12%程度を大学院生が占めるほど多くの人が大学院へと進学しています。

多くのアメリカの大学院は条件付入学などもなく、非常に難易度が高いことで知られています。ディベートやグループディスカッション、プレゼンテーション、専門分野での研究などが行われるため、かなりハイレベルなコミュニケーション能力が問われる厳しい学習環境となっています。

大学院の種類

大学院には大きく分けて2種類あり、学術系(Academic)と、プロフェッショナルスクールがあります。学術系の大学院では経済学や心理学などアカデミックな学問や研究に重点を置いています。一方プロフェッショナルスクールには、ビジネス・スクール(経済学部)やロー・スクール(法学部)などが属し、その分野において即戦力となるような実践的なカリキュラムになっています。代表的なプロフェッショナルスクールは経営学、法学、工学、医学などがあります。4年制大学にはメディカル・スクール(医学部)やロー・スクールの進学準備コースがあります。

MBA (Master of Business Administratio)

大学院留学で最も多いとされるMBA留学。MBAは経営修士学で、日本の大学を卒業したあとにアメリカでMBAを取得するために留学する人もたくさんいます。MBAはとても実践的な内容になっていて、中でもハーバード大学で開発された「ケースメソッド」という実際の企業でのケースを取り上げ、ディスカッションなどを行う方法は多くのビジネススクールで採用されています。

このハードな学習を乗り越え、MBAを取得した後は、経営コンサルティング会社や、経営戦略を扱う部門を目指す人が多いと言えます。

取得できる資格・学位

修士課程では修士号(Master’s Degree)の取得を目指します。主なものに、人文・社会科学分野のMaster of Arts (MA)や経営学のMaster of Business Administration (MBA)などがあり、特にアメリカではMBAを取得している人が多く、実社会の経験と合わせてキャリアアップをはかっています。

修士号の取得にはコースワーク(科目履修)が最低条件で、科目履修のみの場合と、科目履修のほかにインターンシップやプロジェクトワークなどがカリキュラムに組み込まれている場合とがあり、いずれにしろ一定以上の単位の取得と成績を収めなければいけません。

博士課程は通常5年で、長い場合は8年かかる場合もあり、Ph. D (Doctor of Philosophy)やEd. D (Doctor of Education)などが取得できます。博士課程は修士課程よりさらに厳しく、実際に学位を取得するのは学生の約半数と言われています。

学費

大学院でかかる学費は、およそ$20,000~$25,000ぐらいが一般的ですが、専攻する分野によって大きく異なります。特に、理工学関係の分野では比較的高い傾向にあり、年間$40,000を超える場合もあります。

ただ、大学院では、学部と違って留学生に対しても奨学金が出ることが多く、中には授業料が全額免除になることも少なくありません。また、TA(教授のアシスタント)として教授が受け持つ学部の授業の手伝いをすることにより、多くの大学院生が大学から学費の一部として支給を受けています。

入学・出願時期

一般的に、入学は9月(秋学期)、卒業は6月(春学期終了後)で、1月からの春学期入学が可能な大学院もあります。秋学期入学の場合、出願は約8~9ヶ月前の1月頃であることが多いです。

入学条件

カレッジなどと違い、入学してから英語力を補う猶予が与えられない大学院では、入学申し込みの時点で、要求されている英語力を保持している必要があります。TOEFLで80~100以上必要で、特に文系では高いスコアが要求されます。また、学部課程でのB (GPA 3.0)以上の成績、さらにそれぞれの学校により異なった条件が設定されていることがあります。MBAなどでは2~3年の職務経験を問われることもあります。

また、殆どの大学院で、GRE (Graduate Record Examination)やGMAT (Graduate Management Admission Test)などのテストスコアが必要になります。これらのテストはかなり難易度が高いとされています。さらに、例えば日本の大学を卒業後にアメリカの大学院に入学する場合、日本の大学でのGPAが要求されることもあります。GPAやGRE/GMATなどのテストスコアが足りない場合はエッセイや職務経験などが考慮されることもあります。

 

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